「ケイゾウさんは四月がきらいです。」
市川 宣子 : 作 , さとう あや : 絵
福音館書店 , 128p. , 2006年
ISBN : 978-4834021981
今週末には、もう三月。卒園・卒業シーズンですね。
春は別れと出会いの季節。…というのはこの時季の定型句ですが、
それは、人に限ったことではないのかもしれません。
この本の主人公、幼稚園で飼われている雄鶏のケイゾウさんも、その一羽。
今日の1冊は、4歳くらいの小さな子から、ワクワクハラハラ楽しめる短編集。
そしてきっと、大人になるほどシンクロする視点が増えて、面白く読める一冊です。
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「コンビニたそがれ堂 : 星に願いを」
(コンビニたそがれ堂 : 3)
村山 早紀 : 著 , 早川 司寿乃 : 絵
ポプラ社 , 246p. , 2010年
ISBN : 9784591118306
早いもので、明日からはもう二月。
松の内に初詣に行ったのがまだ先週のことのように思えるのに、あっという間に月末です。
今日紹介する1冊は、狐の神さまが店長をしている、少し変わったコンビニのお話です。
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「ミラクル・ファミリー」
柏葉 幸子 : 著 , 徳永 健 : 絵
講談社 , 166p. , 1997年
ISBN : 978-4062086530
九人の父親を描いた、九つの家族をとりまく物語。一話読みきりの短編集です。
子どもの本では「母と子」を題材にした作品がよくありますが、この本では全編通して「父親」が鍵。
「お父さん」も「オヤジ」も「パパ」も――別の呼称の方がぴったりくる父も、出てきます。
内容は、思わずくすっと笑ってしまうものやファンタジックなもの、日本的ホラーにゾクッと肝が冷えるものや、大人になった今読むからこそ登場人物の行動が理解できるもの。そして、自然と涙がこぼれてしまうものまで、様々です。
子どもの頃に読んでも十分面白い作品ばかりなのですが、
この本はぜひ高校生以上の人にオススメしたい一冊です。
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「クリスマス物語集」
中村 妙子 : 編訳
偕成社 , 216p. , 1979年
ISBN : 978-4035210603
早いもので、一週間後はクリスマス・イブ。
私はクリスチャンではないけれど、小学生の頃から毎年、この時季にこの本を読みます。
前半は宗教色の強い作品が並び、後半は、わくわくするような詩や物語が並びます。
そしてラストは、「サンタクロースっているんでしょうか?」という女の子の質問に、
ニューヨークの新聞記者さんが絶妙な返信をした、有名な社説で幕を閉じます。
厳かで神聖な、宗教色の強い前半の作品群も良いのですが、後半部分が特に好きです。
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